洋食のムラセ わらじのムラセ

懐古ネタ
仕事場の近所で地蔵盆が行われるのを見ると、夏休みもあと少しやなあと感じます。
地蔵盆というイベントは全国で行われるイヴェントなんかどうか尻ませんが、
私の出身地、京都市下京区(めんや風花のすぐ近く)では格子戸を外した土間に
福引の景品が並べられたりして、楽しみな数日間でした。

で、その頃、町内対抗ソフトボール大会とかが夏休み中に有り、終わった後で
夕食会と称して新京極のスター食堂で洋食定食のようなものが振舞われ、
年に一度友達と一緒に食事が出来るという事で首を長くしてこの日を待ちわびて
いました。スター食堂といえば、その向かいにビフカツの肉を叩いて薄っぺらく
伸ばしてワラジのように揚げた「わらじのムラセ」本当の名前は「洋食のムラセ」
であったと記憶しているが親爺が、ここの店が好きで、一年の大半を出張で過ごしていた親爺がたまに京都へ帰って来ると、家族を連れ立って、この店へ連れてイってくれるのが楽しみだった。給仕する人に皇太子さん(今の平成天皇)に似た人が居て、
『こらほら、皇太子さん、今日も居たはるで』
とか会話してました。(^-^;

私は特製ビフカツ(当時¥1300位か?)を、親爺は黒ビールとビーフシチューとか頼んだりして今にして思えば、ハイカラな親爺だったと思いますなあ。とほひ目。
子供なんで、ソースをタプーリかけてびちゃびちゃにして、ハムカツのような
薄いビフカツを頬張ったのを今でも思い出します。

京都の中心街で育った人は同様の経験をしている人が多く、たまにこういう表現を
されてる日記とかが、ひょんな事から目にとまる事も有ります。

ケツ婚してから子供を連れて新京極までイッた折に食べさせてやろうと思ったが、
既に店はファッション系のお店が入っており、ネットで調べても閉店したという
情報しか入らなかった。
ムラセという肉屋は京都では多いので関係者はまだいらっしゃるのだろうが、
この店が無くなったのは本当に残念だった。

禿 波平