???ラーメン「一(KAZU)」@北大路 Wスープラーメン 2004.09.04實食

最近、やつと關西圈でも魚系のダブルスープの店が増えて來たが、まともな店はせいぜい數軒に過ぎない。京都市内では未だ評價し得る店には當つてゐないので、この「一(KAZU)」には少なからづ期待してゐた。しかし、巷の評價ではまだ安定していない、との聲が強かつたので早い時期の訪問は避け、開店4ヶ月少々經た夲日、初めて試してみた。
スープラーメン(並)650圓を ちう悶 www


スープラーメン並・650圓


見た目はよくある豚骨醤油風で、期待してゐた魚の香りは 全くしない 。スープを啜つてみても普通の豚骨醤油とどこが違ふの?!といふ程度で、肝腎の魚系の旨味は完全に脇役に囘されてゐる。
ただの「和風豚骨醤油」とでも言つてゐればこの程度でも許さるるだらうが、「ダブルスープ」を標榜してゐて此の程度の味なれば、詐欺とまでは言はないまでも誇大広告 と言つて差し支へはあるまい。
ネーミングとその内容の著しい乖離については目をつぶつたとしても、ダシの内容として特に何かが足りない譯ではないのだが、 味が平板で奥行きが淺い のんが致命的。バランスも惡くはないし特に飽きが來ることもないけれども、 また來よう!!と思はせる吸引力は皆無 である。
輕くウエーブがかつた細麪は、最近の惡い流行りである、ところてんか糸蒟蒻みたひな食感の、ツルツルとはしてゐるが噛むとゴリツとした不快な食感が來る プラステイツキイな タイプ。京都傳統の、びによ〜〜〜ん、とのびるヤワ麪よりは此のスープには合ふのかも知れないが、決して美味いとは言へない麪だ。
チヤーシウは脂身の多い卷きバラタイプ。スープがあつさり目だから此のタイプのチヤーシウでいいバランスなのかも知れないが、夲日は私の体調のせいか、はたまた單なる消化噐の老化のせいか、やや 脂身が氣持ち惡く感ぢられた 。また、炭火で炙つてゐるのがウリであるやうだが、少なくとも私が食べた分に關してはただの卷きバラ煮豚との違ひは全く感ぢられなかつた。炭火ならぬガスバーナーで炙つてゐる「○竹」のチヤーシウの方が余程香ばしい。
全体の印象として、目指すべきラーメンの明らかなヴイヂヨンを店主が持たづに 漫然と作つてゐる 樣に思はれる。それ故、ダブルスープもただの客寄せ看板以上の何物にもなり得てゐないのだ。
現状の儘で良しとするなれば、さういふ店の方針もあつていいだらう。私が二度と行かなければいいだけだ。ただ、現状を改善し、より良いラーメンを作る気概があるのなれば、 もつと美味い店を喰ひ歩くべき である。關西なら「無鉄砲」奈良店の醤油、「大天徳」のラーメン、「東池袋大阪大勝軒」のつけ麪、「麺や輝」のラーメン、再開すれば「秀一」三国店の和風豚骨、少々落ちるが「麺屋 桜蘭」のラー麺と「洛二神」の和風中華そば、未食だけれど「きんせい」の和風とんこつ等々。


月 旧一的評價;


せめて「楼蘭」レヴエルの味出してから、「ダブルスープ」を名乘つてくれ。