「スマイルバーガー」@京都市山科区大塚 by 月 旧一

最近、話題のハンバーガー屋が山科にある、と聞いた。
何でもかなりのこだわりがあり、サイズも特大だ、とのこと。

H.P.には、「(注)味のわからないお子チャマにはお売りできません。」と挑發的な言葉が。
プレスリリース*1によると、コンセプトは『大人の為の大人のバーガー』であり實際、20歳未滿には賣ることが出來ないらしい。

ほほ〜う( ̄。 ̄)
そんだけ言ふからにはそんだけのモンを食べさせてくれるんやろな?!
・・・といふ譯で、試してみた。

店舗を構えてゐるのではなくキヤンピングトレーラー内で調理をしてゐる。最初に會計を濟ませて、出來上がりを待つてテイクアウトするパタン。椅子はあるにはあるが、屋外のパラソルの下の小さなテーブルだけなので天氣の惡い時はその場で食するのは無理だと考へておいた方が良いであらう。
數台分しか無い駐車場は出來上りを待つ車で一杯であつた。

メニウには 「まずは、定番を味わいましょう」 と書いてあつたので
・シングル 950円
ちう悶 www 。勿論、トマト拔きで。サーヴイスのドリンクはコーラを選擇。

持ち歸つて箱を開く。

ΣΣ┏(|||`□´|||;;)┓ でかつ!!!
亊前にある程度の前知識はあつたものの、實際に見ると壓倒される。
冩眞では比較對象が無いのでよくわからないかも知れないが、手のひらを擴げたくらいの直徑はある。
直徑もさることながら、その分厚さも凄い。バンズ2枚にパテイ1枚だけなのに、その厚さはビツグマツクに近いのではなからうか。

「神戸の老舗パン会社でスペシャルオーダーで焼いていただいて」 ゐる、とのバンズはもつちりと彈力があり、分厚さと相まつて噛んでゐるうちに顎が疲れてくるほどだ。
しかし、このバンズの量に合はせるには、シングルのパテイでは 少なすぎる 。先程のプレスリリースによると一應、パテイは190gもあるさうなのだが、バンズとパテイの味のバランスを取りながら食してゆくと最終的にかなりバンズが餘つてしまつた。あくまで個人的な感覺ではあるが、このバンズの大きさなれば、味のバランスを取る爲にはパテイは1.5倍量必要であらう。

そのパテイは 「40以上の精肉店を歩き回って見つけ」「契約店から毎日直送」 されてゐる 「高級レストランで使用している牛肉100%」 ださうだが、お味の方はといふと、燒き上がりがパサついてをり、肉の旨味が拔けてゐて能書きほど美味いものではない。
確かにマクドとかと較べたらマシではあるものの、單純にパテイの味のみで比較したら「フレツシユネスバーガー*2」の「クラシツクバーガー*3 *4」の方が餘程ジユーシイで肉の旨味が豐冨だ。

確かに此の大きさと食感で、「喰つた!!」といふ滿足感は得られるであらう。しかし、それは「二郎」を食した後の感覺と同ぢく咀嚼筋と胃袋の滿足感であり、味のレヴヱルの高さで「美味かつた!!」と舌が滿足したものとは全く別の感覺である。「質より量」・・・といふか、 「ただ量さへ多ければ味は二の次」 と割り切つてをらるる方以外には全くオススメ出來ないシロモノだ。

別に待たづに喰へるなら時々買つてみてもいいかも知れないが、わざわざ30分も待つて買おうなどといふ氣にはさらさらなれない。T.V.で紹介された後は1時間半待つた人もをらるるさうだが、それは ただのアホ だ。

今でこそ物珍しさで人が集まり、T.V.にも紹介され、これで豫定通り年間10店舗程度のフランチヤイズが出來てゆけば、運營の「有限会社京都職人気質」もしてやつたりだらう。しかし先づ実際問題、現状通り單價950圓のハンバーガーを1日50食賣るだけでは商賣になるまい。當然、營業時間をのばして一日に賣る個數も増やさねばならないだらう。でも店が一軒だけならまだしも、フランチヤイズで店舗が増えた後に實際それだけ賣上げが續くものであらうか?
また、此の店の行列はただ單に數量と昼限定の營業だから出來てゐるに過ぎない。營業時間が長くなり、客が分散したら現在ほどのものではなくなるだらう。この盛況はあくまで 意図的に數量限定にして營業時間を短縮したことによる、作爲的なもの でしかないのだ。

また、「コンセプトは『大人の為の大人のバーガー』」といふのもあざとさがプンプン匂つてゐる。何せ「(注)味のわからないお子チャマにはお売りできません。」と言つたそばから「味のわかるお子様にもたべていただけます。」となつてをり、いきなり「大人限定」のこだわりが崩壞してゐるのだ。
まあフードプロデユーサーに言わせれば、「ただ言つてみるだけ」の舌先三寸ではなく「キヤツチコピー」である、といふことなのだらう。しかし、そこには ポリシーのかけらも無い、ただの薄つぺらな商賣人根性 があらわになつてゐるだけだ。まあこんな淺知惠のウマい話にノせられて、フランチヤイズに加盟して大損こく樣な人逹が出ないことをただただ祈るのみである。

最後にひと言、此の店は交通量の甚だ多い國道1號線の、しかもかなりスピードの乘る直線の先のカーブを曲がつたところに位置してゐるので、駐車場からあぶれた車に追突亊故が起こらないか、とても心配された。


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