彩色らーめん「きんせい」@高槻 2004.07.16實食

神戸にゐた時よりははるかに近くなつたのに、やはり立地条件のせひかなかなかイきヅラかつた「きんせい」でしが、久々に寄らせて頂きますた。
チヤーシウ盛りと餃子でビイルをたしなんだ後、「薫製鷄塩」を食す。

薫製鶏塩

スープは鷄ガラ中心で、魚系も使つてゐるさうだがそれらは殆ど感ぢられない程の脇役に徹してゐる。しかしながらそこいらの塩ラーメンでよく見られる、食べてゐる途中で飽きる單調さは全く感ぢさせないのは秀逸。ここ最近關西圈で食した塩ラーメンのダシの中ではトツプクラスの出來映えである。

しかしながら、麪には大いに疑問が殘る。
やや透明がかつた中細麪は、角斷面の角が立ち過ぎていてゴリツとやや硬く、むつちりとした「粘り」に欠けてブツン!と切れる食感は糸こんにやくやところ天を連想してしまふ。個人的にはかういふしつかりしたダシのスープには「むつみ屋」や「風花」の樣なやや太目で丸斷面の、むつちりしたちぢれ麪が合ふ樣に思はるるのだが、まあ自家製麪で他のラーメンにも合はせる爲なれば仕方無いところだらうか。でも此の麪が和歌山風濃厚スープや和風とんこつに合つてゐるとも到底思えないのだが。
食べてゐる時期が違ふので現在の麪とは違ふのかも知れないが、某元天氏曰く「わりと低加水目の粉の旨味がしっかり味わえる好みのタイプで、コシもあり、口に入る直前に香りさえ漂う旨さ」、某P氏曰く「加水率40%の多加水麺はモチモチです」、他にとしむねさんのとこやかもねぎさんのとこでも高評價であつたとはとても信ぢられない。

具の薫製は燻製香が控へ目で、自己主張しすぎていないのはマル。逆に半熟卵は此は煮卵ではなく燻製なのだらうか?もし燻製だとしたらまう少し香りを強くしてもいい樣な氣がする。一見、クコの實に見へる乾燥梅は彩り以外は別に無くても何の問題も無いが、あつたとしてもどこぞの「秀一」や「麺乃家」の樣にスープのバランスをぶち壞しにしていないだけマシだ。

總括として、麪が致命的にスープに合つていない以外はかなり出來のいいラーメンであつた。その麪も別にマズくてたまらない、といふ譯ではないし、他の人のレポートと私が食した感想が全く違つたイメイヂだつたのを見ると、夲日だけ特に出來が惡かつただけなのかも知れない。もしかすると單に私の味覺が未熟で、此の麪の良さを理解出來ないだけなのかも。
一度「つけ麪」で夲當の麪の出來を試し直さなくてはいけない。


月 旧一的評價;★★★。(麪以外の部分にはもつと 多いです)