しるそばたか横大路店

前囘(2001.06.01)八条口の店に行つたときに美味かつた「パイタン」をちうもん。
他のラーメンスープとは違ふ寸胴から汲み出されたスープを小鍋で温めて供されますた。

「パイタン」と言ふと中華風の塩味を想像するかも知れなひが、此の店の「パイタン」は實は醤油ダレのスープである。コラーゲン成分によるとろみとコクが特徴ではあるがムテ風とは違ひ、ヴイジユアル的にはどちらかといふと「ラーメン道場吉翔」に近ひ。
相性を考へてのことだらうか、他のラーメソには多量のモヤシが載せられていたのに「パイタン」にはそれが無ひのはなかなか好感が持てる。

スープをひと口。あ〜〜〜・・・これこれ、このコクですよ!!・・・思つたのも束の間、食べ進むうちにマイルドな口當りに隱れた醤油辛さがだんだんと鼻についてくる。
私は腐氏同樣、關西人としては醤油辛さには寛容な筈なのだが最後にはスープを飮み干すことすら躊躇われてしまつたのは何故なのだらう?
確かにダシは取れているがグルタミン酸系の旨味が少なひせひだらうか?それともタレの甘味の問題なのか?

あと氣になつたのは丁度いいアクセントになつてゐた筈の生姜の香りが殆どしなかつたことだ。スープの臭み消しに使つた生姜が自己主張した体なればそれは餘計な副産物と言つてもよかろうが、八条口の屋台店で食した際には此の店の味付けの方向性だと思つてゐたのだが・・・

でも、惡ひ点ばかりでわなく、極細麪はシヤツキリと茹でられてをり、八条口の時みたひにやわやわではなかつた。

月 旧一的評価;☆☆。
タレにマイルドさを持たせてダシとの一體感を出せば、状態によつては☆☆☆迄のアツプもあり得る味。