「麺哲」@豐中

「広島」 2005.03.03實食

夲日は尼崎の某店で車を整備する用があつたので、歸りに「虎最下位」でも寄らうかな・・・と思つてゐたのだが、そこの某店長と話をしてゐる際に「麺哲」の話題となり、急遽こちらに方向轉換。
先日、波平氏が食した「豊中二朗」(仮名・id:menmenmen:20050301)に興味が湧かなひでもなかつたが、そろそろシーズンも終わりなので今迄食べそびれてゐた「広島」をちう悶。
しかし私は今迄に、海産物系のラーメンでロクなものを食べたことが無ひ。以前食した「秀一」@吹田の「牡蠣らぁめん」なんぞはただ牡蠣が載つてるだけで、その牡蠣はスープの味には何も寄与していなひ。牡蠣油のコクが味に深みを持たせてくれるかな・・・とかわづかな期待をしてゐたのだが、ものの見亊に打ち砕ひてくれた。その上あのプラステイツキイな麪と熱を通し過ぎて萎縮して硬くなつてしまつた牡蠣の食感の相性が致命的に惡かつたのだから、その失望感たるや並大抵では無かつた。「風花」@高辻東洞院の「ほたて塩ラーメン」の帆立貝もスープに何も影響を与へてゐなかつたが、こちらのスープは元々旨味が多過ぎて氣持ち惡ひ位なのでそれに關してはまあどうでも良ひ。しかし、その食感が麪と馴染まなひのでやはりチヤーシユーの方がバランスが良ひ・・・となれば、わざわざ帆立を具にする必然性が見へて來なひ。
さういふ亊實關係をふまえ、今囘は「牡蠣を載せる必然性」と、「牡蠣がスープに与へる影響」を期待しつつ頂ひた。
出て來たラーメンは牡蠣がごろごろと見へ隱れしてをり、それだけでゴージヤスな氣分。牡蠣のヱキスのせひか、極めて輕く白濁したスープをひと口飮む。「美味ひ」。牡蠣の滋味がきつちりとスープに出せてゐるのだ。さりとて牡蠣の味ばかりだと、ラーメンとしての味のバランスが惡くなつてしまふところなのだが、全體として「ラーメン」として成立してゐるのは見亊である。まあ元來が和食寄りの「麪哲」なればこそ、の藝當なのだが。
麪は「無鉄砲」の「中華そば」用に打つた、不揃ひの太麪で出て來た(^^;;
その麪で牡蠣に合ふのか?!といふことが心配であつたが、食べてみると全く問題無し。鹹水臭さの無ひ庄司氏の麪がいい具合にマツチしてゐる。
牡蠣の火の通り具合もまた絶妙。硬くなり過ぎづ、かといつてナマではなく、中心まで火が通りつつも柔らかひ、といふベストの状態であつた。嬉しひのは、牡蠣だけではなくチヤーシウも一枚入つてゐるといふことである。いくら牡蠣が美味ひといつても、やはりラーメンの具にチヤーシウが一枚も無ひ、といふのは淋しくなつてしまふので、この一枚で受ける心理的アドヴアンテイヂは大きひ。
「牡蠣を使つたラーメン」といふ点ではベストの出來ではなかろうか。當初の期待通り牡蠣がちやんとスープに旨味を与へてゐるし、ラーメンとしてのバランスも崩してゐなひ。今のところケチをつける点は見當らなひ。「變わりラーメン」といふことで、滿点は☆☆☆☆に設定してゐることを前提に、

月 旧一的評價;☆☆☆☆。