長浜ラーメン「治朗」@岐阜 2004.05.30實食

岐阜の友人に教へて貰ひ、イつて來ますた。タウン誌にも取り上げられ、地元のラーメンランキングでもトツプになつたさうです。何でも「ジーロ」といふ近くのイタリヤー料理店がプロデユウスしたさうでし。
メニウには「博多長浜ラーメン」と「治朗しょう油ラーメン」がありますたが、勿論前者をちうもん。
運ばれて來たラーメンのヴイジユアルは薄くてシヤバシヤバ。コラーゲンで脂肪が乳化されたてろり感は皆無ですた。しかし、よく考へてみたら、此は「安全食堂」や「元祖長浜屋」「長浜三番」(※「元祖長浜屋」は未食です)といつた現地のラーメンにも通じるもので、屋台で飮んだ後に食す、所謂「長浜ラーメン」とはかういふシヤバシヤバ系のものが正統なのかも知れません。
スープをひと口。
「薄いつつうつつつっつつっつつっつ!!!!!」
見た目通りの薄さですた(涙)。しかし、此のテの店につきものの化調味は感ぢられません。あとスープを飮んだ後の後味も、某「しぇからしか」みたひにフアミレスの煮詰まつたコーヒを飮んだ後の樣な喉がコスコスする感覺が無く、結構眞面目にダシは取られてゐる樣です。
ただやはりべろんべろんに飮んだ後ならまだしも、ラーメン一杯での完成度を見ると、スープが弱いと言はざるを得ないでせう。机の上のラーメンダレを追加して味を整へますたが、個人的には脂肪の乳化したこつてりした味はひと、いくばくかのグルタミン酸の追加は必要だと感ぢられますた。
でも麪を食べ終わつた後にスープだけを飮んでみると、結構飮める味なのでし。似てゐる店を擧げろと言はれたら、關西圈では閉店してしまひますたが西灘の「めっちゃ屋台 麺」が近い印象でし。
かういふダシの弱さは、以前は豚骨の絶對量の足りなさだと思つてますたが、最近知つたところによると豚骨の「質」が大きく影響して來るさうでし。「いい豚骨がなかなか入手出來ない」と「めっちゃ屋台 麺」の店主も嘆いてをられますたが、もしかしたら「治朗」でもさうなのかも知れません。
現状では某元天師匠の樣に、常人ではとてもわからない樣な微かな旨味を心眼で感ぢ取れる境地に逹した方か、或ひは美味い豚骨ラーメンをあまり食したことのない方々のみが滿足し得るラーメンでし。もし此の店が近所にでもあらばいい豚骨を使ふ樣に啓蒙するんでしが、岐阜ではちとそれも難しいでしね。


月 旧一的評價;★★