らーめん創房「ぱこぱこ」@西小路五条下ル 極上塩らー麺 2007.12.19實食

京都の塩ラーメンで「風花」と並び称されるのがここ「ぱこぱこ」の「極上塩らー麺」である。
しかし、此のお店を私がなかなか高く評價出來ないのは、素材等に對するこだわりの割に、作り込みのアラが目立つからである。そんなこともあり御無沙汰であつたのだが、久々に試してみた。

極上塩らー麺 700圓

私はラーメンの評價を書く際、先づはスープから入るのが常なのだが、今囘は先づ麪から書かせて頂くことにする。
「ぱこぱこ」は2007年春頃より麪をミネヤから 棣鄂 に變更した。この 麪がダメ だつたのだ。
誤解を生まない樣に書いておくと、麪自體の味は、特に惡くはない。食感や喉越しはなかなか良く、麪自體も美味かつたのだが、あまりにも 麪自身の自己主張が強過ぎて スープとの相性が最惡 だつたのだ。
麪とスープの相性の詳細についてはまた別の機會に語ることとして、棣鄂の此の麪は眞空ミキサーを使用したタイプであるのだが、「最初に麪ありき」であり、その「相性」については全く考へられてゐない樣に感ぢられた。
これについてはとしむね氏も 2007年8月の「ひとりごと。」「スープと全くあっていない印象」 だと書かれてゐたし、「京都ラーメン膝栗毛」でも at_you_see 氏ならではの非常に婉曲ながら、麪に對する 「残念」 といふ記述*1が見られる。
某アレク氏によると*2「大将は自分のスープを麺に合わせるのではなく、自分のスープに合った麺を探したい」 とのことであつたが、當初の理想と全く逆の結果になつてしまつてゐる樣だ。

眞空ミキサー使用の麪は、麺屋「しゃかりき」のラーメンにも使はれてゐるが、こちらも麪とスープがちぐはぐでどうしようもない。こちらも語り始めたらかなり長くなつてしまひさうなので、また別の機會に囘すことにしておかう。

しかし、ちぐはぐだつたのは麪とスープのバランスだけではない。スープ自體は非常に上質ないい味を出してゐたのであるが、ネギの香りが強すぎてスープを殺してしまつてゐた。また、チヤーシウも脂身が少なすぎて 貧相 であり、こちらもまたバランスが惡かつたのだ。


月 旧一的評價;★★


あつさり系のラーメンはバランスが崩れると台無しになつてしまふことがよくわかる一杯であつた。

*3 *4 *5 *6